【連載記事①】インドスタートアップ事情~HeadStart Network Foundation~


こんにちは~。インドでインターンを始めました大山です。

ゆるーくブログを書いていきますでよろしくおねがいします。

自分がバンガロールに来た理由の一つでもあるのがここバンガロールはシリコンバレーだということ。しかし着いたところで全くシリコンバレー感がない。一体どこにシリコンバレーがあるんだ。そこでシリコンバレーを体感すべく、起業支援をする団体、HeadStart Network Foundationを訪れました!バンガロールの起業事情に迫ります。

 

【Intervieweeプロフィール】image (2)

右からNitiさん、Prashkntさん

かなり独特のキャリアを持つNitiさんとPrashknさん。NitiさんはNGOでの勤務を経て大手IT企業で働いた経験があり、Prashknさんは自分ですでに起業していて事業をしながらHeardStart Network Foundationで働いています。そんなお二人に独占取材しちゃいました。

 

Q:HeadStart Network Foundationはどのようにしてできたのでしょうか?

 

A:HeadStart Network Foundationの起源はBarcampというインドで初めてできた起業家のグループを支援するコミュニティーから始まりました。2006年当時は現在バンガロールにあるような起業家支援のエコシステムは存在しておらず、新しくつくる必要があったのです。Barcampのメンバーである創業者であるAhmedも参画しており、そこから志を共にする仲間と「Change the world through entrepreneurship」という目標のもと、HeadStart Network Foudationを創立したのです。今ではインドのバンガロールを始め、チェンナイ、ムンバイ、デリーを含めインドの17の都市に拠点があります。

 

Q:HeadStart Network Foundationはどのようにして起業家のプラットフォームを築いてきたのでしょうか。

 

A:まず私達が何故あらゆるステークホルダーをつなげられたのか。それはmeetupイベントを継続的にやってきたからです。私達がStartup Saturdayのようなmeetupイベントを行うことでそれぞれのアクターが必要とする存在を見つけることができるのです。まだ政府とのつながりは公式なつながりはありませんが、これからつながっていくと思います。今までインド政府は起業家支援に積極的ではありませんでした。しかし、カルナタカ州ではstartup Actが実施される予定であり政府の動きにも変化が見られます。

 

Q:「Change the World through entrepreneurship」という目標を掲げていますが、なぜそのような目標を掲げているのでしょうか

 

A:このような目標を掲げている理由には解決しなければいけない問題がインドには多く存在しているからです。あなたがバンガロールに滞在中に何か不自由なことは感じませんでしたか。例えば停電を経験したことがあるでしょう。他にも貧困など様々な問題があります。私たちはこうした社会問題を解決するために人々の行動を変えるようなインパクトのあることをしたいのです。

 

Q:その目標を達成するためには何が必要なのでしょうか

 

A: サクセスストーリーをつくることです。redBusやInfosysの事例はインドの企業文化の代表的なサクセスストーリーです。先にも言いましたがインドの起業文化のエコシステムはできつつありますが、「起業家」という職業はインド人にとって理想的な職業かと言われるとそうでもありません。失敗すればリスクもあります。だから親も子供に大学を出て大手企業に努めることを求めます。何故か。それはロールモデルがないからです。インドにはエンジニアがたくさんいます。それはエンジニアが優秀であるという文化が根付いているからです。私達が実現したいことはカルチュラル・シフト。起業家をよしとする文化を作り上げていくことなのです。将来Infosysのように起業で成功を収める企業が多く出て来れば起業家もインド人のキャリアの一つとして選択するようになるでしょう。

 

Q:HeadStarupの働く環境について教えてください

 

A:家族のような関係ですね。メンバーが困った時にはアドバイスも惜しみなくしますし、中には子供を育てながら起業している主婦のもメンバーにいますよ。私たちはNPO法人で、利益を生み出すことを目的としていません。メンバーもボランティアベースで毎日二時間くらいでやっています。デザインが得意な方にはWebサイトの構築を任せていますし、自分のできることを活かしてやりたいことをやれるのがHeadStartupです。

 

Q:HeadStarupの働くために必要なスキルを教えてください

 

人助けをする情熱さえあれば誰でも大歓迎です。代表Ahmedは「I want to create one million entrepreneurs in my life time」と言っています。私達メンバーの志も一緒です。起業家をつくりだすことが私達の目標です。カルマという言葉を知っていますか。カルマは「過去(世)での行為は、良い行為にせよ、悪い行為にせよ、いずれ必ず自分に返ってくる。」という考え方です。良いことをすればよいことが自分に返ってくる。私達が良いことをしようとする精神の根本的な理由ですね。

 

Q:HeadStartupではどんな人が働いていますか

 

本当にいろんな人が働いています。私たちはHeadStartupに年齢制限を設けていませんし、教育のバックグラウンドも全く関係ありません。唯一制約があるとすれば自我を捨てて、情熱を持てるかどうかです。起業家もそうですがその人のやりたいという気持ちや態度がある人に働いてもらっています。

 

Q:バンガロールで起業するために英語は必要ですか

 

絶対に必要なスキルではありません。自分が何をしたいのか、何ができるのかによってその答えは変わってきます。例えばプログラミングをできる方であればプログラミング言語の英語だけでもできれば十分仕事をすることはできます。起業に関して言えば優れたコミュニケーションスキルはトッププライオリティーではないのです。ただ営業したいというのであれば英語が話せることは必須のスキルになりますね。

 

Q:バンガロールはインドのシリコンバレーとも言われていますが、なぜバンガロールで起業するといいのでしょうか

 

A:バンガロールはインドの起業文化の発信地だからです。さかのぼること25年になりますが、インドはビジネスのアウトソーシング先(外部委託)を軸に発展してきました。その中心となったのがここバンガロールなのです。他の都市は今バンガロールに追いついてきているという状況です。バンガロールは世界各地から人々が集まっており、人々もフレンドリーですよ。

 

Q:日本人がバンガロールで起業できると思いますか

 

A: できます。日本人だろうと誰だろうとウェルカムです。外資系企業もインドで成功している企業は多いです。サムスンもその一つです。この携帯Micromaxって知ってますか?インドのブランドなんですよ。つい最近になってやっとインドのブランドの携帯が出てきたのです。このようにインドは海外の企業がインドでやることを見て真似て追いつこうとしているのです。正しい市場に対して正しい製品で、タイミングを見定めるのを誤ることがなければ成功します。インドはビジネスに対してオープンな環境です。もちろんインドビジネスを成功に収めることは難しいです。しかしインドでビジネスをすることは冒険であり、タフであると同時に楽しいですよ。

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インタビュー後記

お二人ともとても情熱ある方で、一つの質問に対してブワーっと答えを浴びせてくれました。お二人の近くにいるともう起業するしか道はないんじゃないかとも思ってしまいます。雰囲気からも伝わってきましたが、HeadStart Network Foundationは誰に対してもオープンな団体です。インドで起業を考えている方はぜひ一度訪れるべき団体なのではないでしょうか。メンターから人材のマッチングまであらゆるサポートをしてくれます。いつでも温かく迎えてくれるでしょう。インドのシリコンバレーで起業ができる。そんな環境が整う日もそう遠くはないようです。

 

【団体概要】

2008年に設立されたNPO法人インド国内でミートアップイベント、起業家支援を行っている。インドではアーリーステージ段階のスタートアップ企業を支している団体としては国内最大である。起業学習、雇用、マーケティング、メンターのサポートも行っている。

【Interviewee】

Niti Shreeさん

役職:HeadStartバンガロール支部 City Leader

大学時代はAIESECに所属。AIESECではビジネスフォーラムの運営を手掛ける。IT企業、NGO企業、Amazon勤務を経てバンガロールのHeadStart Network Foundationにフルタイムコミットのボランティアとして参画。

Prashknt Sharnaさん

役職:HeadStart National Curator

大学の修士課程を終えた後、Young Indian Fellowshpに選ばれる。その後米国のシリコンバレーにある起業家を育成する大学、DraperUniversityへ入学。エンジニアとしての技能も持っており、現在はHeadStartのボランティアをする傍ら、起業してFresh Lemonプロジェクトを運営している。

*Young Indian Felloshipとはインド国内の修士課程を履修し終えた100人の学生を対象にインドをけん引するためのAshoka大学の運営するリーダーシップを育成するプログラムhttp://www.youngindiafellowship.com/

*Draper Universityとは米国のイノベータ―のための大学。CEOの講演、デザインマーケティング、ベンチャーキャピタルなど多様なカリキュラムで魅力的なプログラムで構成された授業を受けられる。る。http://draperuniversity.com/about/