【連載記事➄】インドスタートアップ事情~appiness~


Web事業を幅広く手がけるスタートアップ~appiness~

インターンの大山です!今回訪問したスタートアップ、appinessはモバイル、Eメール、セキュリティー、UI/UXに加え、テスティングの事業も幅広くカバーしており、ウェブに関するブランディングから運用まであらゆるサポートを行っています。今回訪問するきっかけとなったのはウェブサイトに載せている社員紹介が面白かったからという単純な理由で訪問しました。いきなり電話でアポ取りをして訪問をしたにも関わらず、その日にファウンダーとのミーティングを設定して頂けました。来るものはこばまないという雰囲気が感じられました。そんなスタートアップのインタビュー記事です。

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Sunilさんプロフィール(写真)

大学卒業後MBAを取得後銀行での勤務を経てデジタルコンサルティングに従事。その後何か人の役に立つ仕事がしたいと思い、起業を決意する。

 Visakhさんプロフィール

大学でコンピュータアプリケーションを学んだあとに大学院でAdvertisementを学ぶ。その後アニメーション、デザインに関する仕事に携わり、メディアの影響力の大きさを感じ、起業を決意。

appinessはどのようなビジネスを行っているのでしょうか。

 

私達はウェブに関わるあらゆるブランディングを行っています。もちろんウェブのデザインもしますし、インターネット広告もやっており、その効果が知りたければその分析もいたします。顧客の要求を理解して、最適な解決方法を提供するのが私たちの役目です。

 

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写真はオフィスの様子。appinessはオフィスを二つ持っていて、こちらはそのうちのひとつ。

こちらのオフィスには30名ほどの社員が働いています。

 

なぜこのビジネスモデルをとったのでしょうか。

 

それはこのビジネスモデルがまだ他人が誰もやったことのないビジネスモデルだったからです。今までウェブに関わるビジネスはたくさんありましたが、それぞれ個別に行われていました。例えば、セキュリティーに関するサービスであれば今でもたくさんあります。デジタルマーケティングや広告のサービスを主軸にしている会社もありますが、それらを包括して提供しているサービスはありません。私達はこうしたサービスを「パッケージ」として提供しているのです。

 

どのようにそれぞれのビジネスの連携を取っているのでしょうか。

 

顧客対応を一人クライアントにつけて、要求に応じて仕事をチームそれぞれに振るようにしています。例えばマーケティングと分析であればそれぞれのタスクをチームが担当します。なので顧客は一人に話すだけで要求によって別の人に話さなければならいという負担はありません。他にもプロセスマネジメントを通じて作業の効率化を進めています。

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壁にはかわいらしいキャラクターの絵がちらほら。

オフィスの内装にもこだわりがあるようです。

 

日本の会社とビジネスをするようなことはありますでしょうか。

 

直接はありません。しかし、私達が抱えている顧客の中で、日本の会社のアニメのキャラクターを使ったサイトのデザインを担当したことはあります。日本の会社が自分たちのキャラクターを海外にプロモーションをするためにインドのあるEd-Techの会社のウェブサイトにキャラクターを配置してほしいという要望がありました。私達は直接そのEd-Techの会社と連絡を取ってデザイン案などのやりとりをしていました。そうした意味では間接的に日本と関わっていますね。

起業をされてから大変だったことを教えてください。

 

資金繰りと人材の確保です。起業のための資金は創業者二人で出し合いました。キャッシュフローの管理は常に意識していました。優秀な人材の確保にもお金がかかります。私たちは人を集めるためにイベントを行ったり、社員が働くことを楽しめるように様々なことをして会社から人が離れていかないように努めました。給料を渡す期日を守らないスタートアップはよくありますが、私たちは必ず期日には社員に給料を渡すようにしていました。社員に対するトレーニングと教育は充実させています。私達は社員を採用する基準とし多くのスキルは求めません。実際に働いている人の多くが大学を卒業後に働き始めています。採用基準は働く意欲と情熱です。

 

バンガロールで起業する際の課題は何でしょうか

バンガロールで起業する際の課題はオフィスを構えるためにコストがかかるという点と煩雑な手続きをしなければいけないという点です。政府認可のオフィスを設置するためには50,000ルピーから60,000ルピーが必要です。さらに手続きには多くの時間を要します。私たちは強いコンサルタントを雇っていたので手続きに苦労することはあまりありませんでした。しかし、実際には賄賂を要求されることもあるなど、起業家にとって負担は大きいですね。バンガロールは他の都市に比べて起業家のエコシステムは整っているといえますが、政府のサポートはまだまだといったところではないでしょうか。

 

appinessのビジョンについて教えてください

appinessの目指すものはグローバルクオリティーのサービスを提供することです。インドだけでなく世界各国通用するサービスですね。例えば今ではアメリカがUX(ユーザーエクスぺリエンス)のサービスではトップにありますが、インドからUXのサービスをもっと発信できるようにしていきたいです。私たちは誰もがやったことのないサービスをつくっていきたいと思っています。

 

ご自身の実生活について教えてもらえますか。

私(Sunilさん)とVisakhは大体9:00~23:00頃までオフィスにいます。社員の勤務時間は9:00~18:00までですので、二人で残って作業していることが多いです。私はワークライブとパーソナルライフと分けられるようなものだとは考えておりません。これら二つは同じことです。自分が長時間働いているのはそうしたいからしているだけにすぎません。仕事が終わった後もVisakhと夕食に出かけてビジネスの話をすることはよくあります。起業家にとって最も大きな喜びはお金ではありません。お金は重要ですが、一番の喜びは自分が仕事に対して誇りを持つことができることです。私自身の目標としては3年間のうちに社員を200人にしたいと思っています。

 

バンガロールで起業したいと思っている日本の起業家にアドバイスをもらえますでしょうか。

日本人の強みを活かすことです。日本人は一生懸命働きます。こうした強みはスタートアップでも活きてきます。自分のバリューをよく図り、自分のできることを起業に活かせばよいのです。そうすれば成功するでしょう。日本人の勤労さは重宝されるでしょう。

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見ての通りオフィスにビリヤード台があります。仕事の休憩時間にでも使うのでしょうか。

こんなところにも遊び心がうかがえますね。

 

インタビューの感想

 

アプリの開発からマーケティング、アナリティクスの運用まで様々ことを行っている会社でしたが、今回のインタビューを通じてそれぞれのサービスが一つずつつながっていて、それが他社との差別化になっているという話を聞くことができました。最後にオフィスを案内してもらったのですが、写真にもあるように壁にはアニメのキャラクターが描かれていたり、ビリヤード台が置かれていたりと遊び心あふれるオフィスになっていました。社員の誕生日などの記念日は盛大に祝うそうな。創業者のSunilさんもVisakhさんも仕事を「楽しむ」という姿勢がインタビューを通じて感じられました。彼らの思いがオフィス全体にも行きわたっているんですね。改めて働く面白さを感じさせられたインタビューでした。

 

appiness 参考URL:http://urx.nu/dmFK