きょうから何回かに分けて、インド留学とフィリピン留学の比較を通して、みなさんの留学先選びの助けとなれればと思います。
僕はフィリピン留学、インドインターンの両方を経験しています。
どちらの国にも良いところと悪いところがあります。
それらを十分に知った上で、みなさんが自分に向いた留学先を選んで頂き、価値ある留学をして頂ければ嬉しいです。
インドとフィリピンの英語の違い
インドの英語とフィリピンの英語はどこが違うのでしょうか。
フィリピンは1898年-1946年にかけて、アメリカ植民地だったため、アメリカ英語が話されます。
一方インドは1858年から1945年にかけて、イギリス植民地だったため、イギリス英語が話されます。
しかし、どちらの国も自国独自の言語を持っています。
そのため、自国言語と英語の発音や文法の混ざり合いにより、それぞれの国の訛り英語が生まれるのです。
もちろん日本も例外ではなく、多くの日本人の英語は日本人訛りの英語になりがちです。
この2カ国の英語を比べた時に、僕の経験から思うことは、国家全体の英語話者の割合はフィリピンに軍配が上がるが、それだけで留学先を選ぶべきではないということです。
留学に影響する英語の綺麗さは、国レベルではなく、語学学校、さらに教師単位で考えるべきです。
実際に僕はフィリピン留学中にフィリピン人教師のレッスンを受けていましたが、発音の良い教師も、悪い教師も半々くらいの割合でいました。
そのため、フィリピン留学は発音を矯正するために来たのではなく、英語を話すことに慣れるためのトレーニングをしに来たと考えるようになりました。
インド人の英語も全ての訛りが強いとひとくくりにはできず、発音が良い教師も悪い教師もいます。
それに、どちらの国の語学学校も発音の綺麗な教師を集めていると主張します。
そのため教師の発音レベルを事前に調べることはなかなか難しいです。
では、何を基準に考えるべきでしょうか。
英語を学んで何を成し遂げたいのか
それは、みなさんが英語で何を達成したいのかによって決まると思います。
・日常会話を英語で話せるようになりたい
・TOEICで900点取りたい
・英語を綺麗な発音で話せるようになりたい
・タフなビジネスで使える英語を身につけたい
インド留学で身に付くのは、タフな環境で英語を話す能力です。
「国際会議において有能な議長とはどういう者か。それはインド人を黙らせ、日本人を喋らせる者である」
(早坂 隆 著:世界の日本人ジョーク集 P.117)
このようなジョークがあるくらいインド人は喋り続けます。
僕もインターン中にインド人と交渉する機会があり、このジョークの意味をひしひしと感じました。
インド人は自分の主張を押し通そうと、本当にずっと喋り続けます。
そのため、相手の言葉を遮りながらでも、英語で自分の主張を訴える必要があります。
インド人と対等に渡り合える英語力、度胸が身に付けば、他のどこの国籍の人との交渉でも自信を持って喋れるようになると言ってもいいくらいだと思います。
また、インド人は世界中で働いています。
彼らは印僑と呼ばれ、世界中で2500万人以上いると言われています。
英語を使って海外で働きたいと考えたとき、どこの国でも交渉する可能性が高いのがインド人です。
そのインド人といまのうちに英語で闘っておくことで、インド人より交渉力のある日本人になれるかもしれません。